TSSLの手がけた銀座の新たなナイトクラブRAISE様のインストールが世界的なプロオーディオメディアPro AVL ASIAに掲載されました。
Date : 2022.04.12
2019年4月19-21日にかけてのイースターの4連休期間にベルリンでサウンドシステムをテーマにしたThe Only Good Systemが開催されました。今回新たにスタートしたイベントでしたが、VoidのINCUBUSスタックが登場し、さらにSOUND TUNKのサウンドクラッシュやサウンドシステムのレクチャーもあるということで早速ベルリンを訪れてみました。
サウンドシステムのレクチャーはジェイムス・ブレイクの母校でもある、ロンドンのゴールドスミス・カレッジのジュリアン・エンリケス教授によって行われました。技術論というよりは、ジャマイカで生まれたこのカルチャーを社会的、文化的な側面から紐解くような内容で非常に興味深いものでした。文化的でアカデミックなバランス感が欧州らしいな、と思いました。
それから隣のフロアに設置されたVoidのINCUBUSスタックでTHE BUG他のパーティーが4時まで繰り広げられました。昨年のミュンヘンBLITZ研修でお世話になったLaurin氏のevent corpが機材をセットアップしています。FOHにはイーストオーディオが取り扱いを開始したRC AUDIOのLEVELIZAが!
翌日は同じ会場でSOUND TUNKのクラッシュが行われました。サウンドクラッシュ自体も重要なサウンドシステムのカルチャーの一つということをしっかり伝えようとしています。勿論、ドイツのモノづくり文化の象徴的意味合いもあるSOUND TUNK達は日本には無い存在で非常に興味深いものでした。これは初日のレクチャーの時も思ったのですが、日本ではクラブパーティーがメインでアカデミックなコンテンツは若干寂しい会場になることが多いのですが、ベルリンでは文化として、エンタテインメントとしてこのようなアカデミックな側面を持つコンテンツが非常に人気がありました。少し羨ましい部分でもあります。
翌日は2フロア共にVoidのシステムがインストールされているTresorに立ち寄り、そのサウンドをチェック。撮影はできませんが、Air Motionがガッチリとフロアをロックさせていました。
Date : 2019.04.26
二年ぶりのOutlook研修に行ってきました。今年はサウンドシステム的にも大きな変動があり、毎回ながら非常に意義ある研修となりました。まずは、メインステージ的なポジションであるThe Clearing、ここは例年Martin AudioのラインアレイMLAが使用されていましたが、今年はクロアチアのPA会社に変更されd&bの最新ラインアレイGSLが起用されていました。8000人規模のエリアで8本対向、今世界中のBIGフェスで起用されていますがさすがの鳴りを体感しました。そしてその次に大きなステージに昇格したThe GardenではDanley UKを務めるNeuron ProによるDanleyのシステムがインストールされていました。主にドラムンベースがプレイされるこのステージでポイントソースの雄としての存在感とクオリティをみせていました。特にサブは特筆すべきサウンドだったと思います。続いてThe VOIDは例年通りのVoidインキュバスを中心にNexusサブのセンタークラスター、今年からArc ArrayはArcline8に変更されていました。安定の中の安定ぶりは例年通りで、ここはどのジャンルでもお客さんが入ります。The Stablesは今年はALIJAのシステムが。クロアチアといえばHogなどの有名スピーカーデザイナーStipe Ercegovicさん。そう、このステージのスピーカーは全て彼の設計らしいです。このあたりもサウンドシステムカルチャーを牽引するフェスというコンセプトをひしひしと感じることができます。今年のOutlookの話題のひとつはMungo’s HiFiのサウンドシステムからSinai Sound Systemへの変更でしたが、これについてはsns上でも様々意見がありました。Sinaiも頑張っていましたが個人的にはMungo’sの凄さが再確認できた印象がありました。特に様々なジャンルに対応する点ではあらためてMungo'sは群を抜いていると思います。集客面でもそのあたりの評価は垣間見えたように思います。このフェスのオーディエンスは本当に音にシビアなんです。The BeachもDub SmugglersからVoidのArcline8とStasys Xairに変更されていました。我々のアパートメントからもVoidのベースが聞こえるほどのパワーは圧巻でした。BALLROOMとThe Court yardはVoidのシステムでしたが、Stasys8とStasysX V1というVoid初期のサブが起用さていました。これについてNeuron ProのKyle氏曰く「文化としてこういった古い機材を組み合わせて使うこともこのフェスらしくて意味あるだろう?わざとやっているんだ」とのことでした。DIYのシステムが減っていたのは少し残念でしたが、真意のほどは不明ですが欧州サウンドマン達にも年齢的な部分やこの過酷な環境でDIYのシステムを維持していくことの難しさもあるのかな、と感じる部分はありました。とにかく今年もOutlook festivalはサウンドマンを刺激するフェスでした。
Date : 2018.10.06
2018年版のVoid Acoutsicsのカタログはこちらからご覧下さい。
尚、カタログと実際の商品の仕様の変更がある場合もありますのでお気軽にお問い合わせください。
Date : 2018.03.20
TSSLのオリジナルNORM EA21-1200バックローデッドサブウーファー中古を販売中です。現在8本あります。
2012年春の製作です。イベント使用で使用回数は少ないです。底面はパンチカーペット貼りです。
オリジナル設計の21インチバックローデッドホーンでドライバーはフェライトマグネットの1200W(AES)のオリジナルです。交換ドライバーも持っています。eastaudio soundsystemのLower Bass Boxとして数々の国内外アーティスト、またプロフェッショナルのサウンドエンジニアからも高い評価をいただいています。箱自体はバーチ合板18mmでウレタン塗装済みです。キャスターも付いています。オリジナルのパンチグリル付き。NL4スピコン×2が背面に付いています。サイズはH1150 W640 D800です。価格等はASKです。normアットeastaudio.comまで
Date : 2018.03.04
2018年最初の海外研修はオーストリアからドイツへ行って参りました。今回の最大の目的はミュンヘンのクラブBlitzを訪れることでした。土曜日にVoidのドイツのディーラーLaurin氏がDJをするとのことで、オープン前にいろいろ見せていただけるか?相談したところ快く御誘いいただきました。Voidのディーラーネットワークはここでも強力です。さてせっかくの週末ですのでLaurin氏に金曜はどこかいいクラブはないか?と尋ねると、「近いからウィーンはどうだい?いいクラブがいくつかあるよ」とのことで、まずは羽田からウィーンに飛び立ちました。そしてCDSの協力でデモ機を一台お借りし旅のお供となりました。
ウィーンでは2つのクラブをチェックしました。まずは、偶然にもこの機会に訪れることができたずっと気になっていたクラブSUBです。Lambda Labsがカスタムでコンクリートの壁を全てSUBにしたこのクラブをいつか訪れたいと思っていました。こんなコンセプトのクラブは世界中探しても無いでしょうし、一体どんな音空間なのか非常に興味がありました。ひっそりした住宅街の一角のようなところ、それも地上1階に存在します。あとでわかりましたがものすごい防音躯体です。さて実際の音の方ですが、フロア内は大音量では無いのですがサブがどこにあるのかわからないくらい空間全体に心地よい低音が響きその拡散はとても均一でした。またステージ正面の壁は分厚いベーストラップになっており、バーから楽屋への動線まで全ての角という角は吸音されいました。音に対するこだわりが感じられました。
そこからまた車で1時間ほど高速を飛ばしてウィーンの中心部へ戻り、川沿いの道路の地下にある人気クラブGrelle Forelleへ向かいました。この日はフランクフルトのロバートジョンソンのATAがプレイしていました。エントランスも50人近くが並んでいて店内もかなり賑わっています。全体的な雰囲気は渋谷のContactに似た雰囲気で、DJブースの両サイドの壁にはLambda Labsのサブが天井の高さまで埋め込まれ、フロア4点にリボンツーターで有名なAlcons AudioのTOP BOXが設置されていました。先ほどのSUBも同じ組み合わせで同じチームがインストールしています。15インチのホーンロードサブの感じも心地よくフロアも盛り上がっていました。中は写真NGとのことで、外観のみ撮影してきました。地上に出ると別のクラブやDJバーが密集していて川沿いは数キロにわっってグラフィティが途切れません。
さて、翌日はいよいよミュンヘンに移動しましてBlitzへ向かいます。川の中州にあるドイツ博物館の地下にあるのがBlitzです。近所には有名なドイツの伝統的なレストラン・ビアホールもあります。まずはエントランス横のレストランでオーナー他と会食。なんとベジタリアンのメキシカンレストランでおしゃれなお店、とても美味しいです。そしてその後まずはメインフロアをLaurin氏に案内いただきました。彼がこのインストールを手がけています。メインは木目とアーミーグリーンの2トーンカラーのVoid Incubusが4点に配置され、中間にはVoid Stasys Fillが、さらに後方にもリアディレイのStasys Fillがフライングされています。DJモニターには3点のVoid Air Vantageが設置されSubも足元に仕込まれています。ブースは日本の小箱クラブのフロアくらいの広さでお店全体がバーチ合板とコンクリートと鉄で構成されとにかくスタイリッシュです。話題の調音壁は見た目も効果も素晴らしく、それらはすべて木工で作られています。また天井からはVoidが特注で作った360度完璧に拡散するツイーターが吊るされています。十分すぎるシステムのヘッドルームと壁や天井のトリートメントは世界でも最高峰の音空間だと一瞬で認識できます。もう一つのサブフロアはVoidのAir VantageとNexus SubをメインにDJモニにはAir Streamを採用、こちらも特徴的な調音パネルでトリートメントされています。さらに、トイレに行くための扉が防音の回転ドアだったり、DJブースのマイク計測によるdb計の設置、屋外にも測定マイクが仕込まれていて騒音を監視していたりと、オーナーの音に対するこだわりが尋常ではないことが伝わってきます。また、ヴァイナルとロータリーミキサーというトレンドの強さを感じることもできました。ここで、今回持参したCDSとMaster Soundsのミキサー聴き比べをやったりと大変有意義な時間を過ごさせていただきました。初体験のVoid Nexus Q/Xのサブも強烈でした。特にNexus Xはかつて体験したことのない領域でした。こちらも基本的に撮影は一切できないのでオフィシャルの写真を使用しています。
翌日はLaurin氏の地元ビーレフェルトという街に電車で5時間ほどかけて移動しました。ここにはなんとドイツ最大のスケートパークがありました。その後市内の彼がインストールしたクラブを回ったり、週末のIncubusを使ったパーティーの撤収に顔を出したりしました。クラブではVoidやD.A.SやFunktion-one、Dynacordなどなどのスピーカーがありましたが、彼が自作したサブとオールドTurabosoundのスタックLaurinブランド!はアンプまでアナログにこだわった仕様でした。彼の会社では今年レンタル用にモノラルレゲエスタックのサウンドシステムを製作するとのことです。
今回の研修では、クラブがサウンドシステムを含め音に対してこだわりとオリジナリティを非常に大事にしている点、アナログ・ロータリーミキサーのトレンドが強い点などが感じられました。そして、ナイトクラブの本質はいかに素晴らしい音空間を創り上げてお客様を迎えるか、なのだなということを再認識させられました。また何よりもBlitzという世界最先端のクラブの一つを体験できたことは非常に意味がありました。TSSLでは研修で得られたあらゆることを今後の活動で活かしていきたいと考えています。今回CDSやYAXIイヤーパッドなど日本発の素晴らしい製品を旅先で紹介することができました。この辺りにも可能性が見えましたし、シーン全般の発展のきっかけづくりにTSSLは可能な限り協力していきたいと思っております。
Date : 2018.02.22